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本記事は2020年4月時点の情報を元に作成されたものです。
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30年先を見据え、バックキャスト志向で
新たな技術の探索に取り組む

テルモは、2017年度から始まった中長期成長戦略を実行する中核的な取り組みの一つとして、コーポレートR&Dセンターを発足しました。コーポレートR&Dは、現在の医療の課題に留まらず、20年、30年先の未来を見据えた上で、現在注力すべきことを策定していく、バックキャスト志向の考え方で、未来の医療と社会を支えるコアテクノロジーの創出と具体的な製品やソリューションの開発に取り組んでいます。

今後、高齢化社会の進展によって患者さんの増加が見込まれ、社会的なインパクトが大きいとされる疾患領域(医療領域)である、「心不全」、「脳梗塞」、「がん」に着目するとともに、テルモが注力する技術・アプローチ軸(医療技術)として「低侵襲治療」、「細胞・再生医療」、「デジタルテクノロジー」を想定しています。これらの重なり合う領域を中心に開発テーマを設け、新技術・新事業の開発やイノベーション志向のプロジェクト推進に邁進しています。

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「患者さん・医療従事者の一番近くで」
現場目線に立ち、アンメットニーズを探索

テルモが提供している製品やサービスは、医療現場において、医療従事者に正しく使用され、最終的には患者さんの役に立って初めて、その価値が認められるといっても過言ではありません。

従事者とのコミュニケーションや観察を重ねることで、重要性の高いアンメットニーズを洞察し、イノベーションの種を探索します。製品開発のプロセスにおいても、コンセプトの受容性の検証やプロトタイプの評価など、医療従事者と密な連携を重ねながら進めています。

また、製品が発売された後は、適正使用のためのトレーニングの提供にも注力しています。医療従事者と共同で、トレーニングプログラムを開発したり、運営する過程で得られた情報が、次の研究開発に生かされることもあります。医療現場を中心に、価値の創造・普及・進化のサイクルを回していくことで、現場の課題解決型のイノベーションをより速く、より多く生み出すことを目指しています。

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国内外のパートナーとの
オープン・イノベーションを通じて技術を追求

現場で探索したアンメットニーズを充たすソリューションの開発においては、自社の技術だけでなく、オープン・イノベーションによって社内外の技術やノウハウを柔軟に組み合わせることが必要です。テルモでは、国内外の大学、病院、企業など多様なパートナーとの協働を通じ、新しい視点や手法を取り入れています。

コーポレートR&Dセンターの発足前からの取り組みとして、 2017年より、米国スタンフォード大学で実践されている医学・工学・ビジネスの3分野を連携させた教育プログラム「バイオデザイン」の手法を、研究開発を担う人材の育成などに幅広く応用しています。

医療機器の特性上、テルモは歴史的にも多様な技術を取り入れながら研究開発に積極的に取り組み、製品化する経験を重ねてきました。現在、グローバルで技術のイノベーションが加速化する中、徹底した現場目線のニーズ探索と、テルモの技術をさらに強化するオープン・イノベーションを両輪として、未来の医療現場と患者さんに貢献する新たな技術を追求します。