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ホスピタルケアソリューション事業は、医療安全・院内感染対策・医療費の抑制といった医療現場の多くのニーズに対して、患者さんや医療従事者の負担軽減、使い勝手向上につながる製品開発・医療機器使用における運用サポート、医療従事者へのトレーニングプログラムなどさまざまな提案を行っています。

単なる製品提供では解決し難い課題に対するソリューション提案を通じ、「治療の安全性向上」「業務の効率化」「患者さんのQOL向上」に貢献します。

ホスピタルケアソリューション事業

周術期ソリューション

高齢化などを背景として医療需要が増加するなか、持続可能で質が高い医療を実現するためには、限られた医療資源を効果的・効率的に活用する必要があります。そのため医療機関では、急性期から回復期、慢性期まで患者さんが状態に見合った医療を受けられるよう、病床機能分化・連携が進められています。なかでも、重症患者さんを受け入れる急性期病院では、高度な治療を集中して行うため、より効率的な医療の提供、入院期間の短縮などが求められています。
テルモは、機器と院内システムとの連携により、業務の効率化・安全性の向上に貢献します。また、術後の治癒過程で臓器や組織が癒着することを防ぐことで、合併症対策に寄与する日本初のスプレータイプの癒着防止材や、手術後の痛みを軽減することで早期離床を助ける鎮痛薬、術後早期の栄養摂取を助けるソリューションなどの提供を通じて、業務の効率化や患者さんの早期退院をサポートします。

高機能薬剤管理ソリューション

輸液や注射など、患者さんに薬剤を投与する業務は、集中治療室(ICU)から病棟までさまざまな医療現場で日常的に行われています。一般的に、安全な薬剤投与のためには、薬剤の準備時と投与の直前に「正しい患者」「正しい薬剤」「正しい量」「正しい方法」「正しい時間」「正しい目的」の確認が求められています。特に、手術室や集中治療室などでは、複数の重症・急性期の患者さんにさまざまな処置を施すと同時に、多種多様な薬剤を正確・安全に取り扱い、加えて投与の記録も行う必要があるため、医療従事者の負担は非常に大きなものとなります。
テルモは、薬剤投与に用いる一連の製品・システムにおいて、多様なリスクを低減するための機能やデザインを追求してきました。近年は、より複雑で厳密な薬剤投与の管理が必要な患者さんのための高機能薬剤管理ソリューションとして、薬剤ライブラリを搭載し、院内の電子カルテや病院内部門システムと連携可能な輸液ポンプ・シリンジポンプを展開しています。薬剤投与情報の自動記録やモニタリング、医師の処方指示を輸液ポンプ・シリンジポンプに送信する処方連携といったデジタルヘルスを推進することで、薬剤の処方・投与の効率化と標準化、治療の安全性向上の実現に貢献しています。

  • 高機能薬剤管理ソリューション
    高機能薬剤管理ソリューション

外来化学療法ソリューション

がんの治療に用いられる薬剤はがん細胞に作用する一方、健康な細胞にも影響を与える場合があり、 患者さんだけでなく投薬をする医療従事者も対策が必要です。また、化学療法室においては安全に投与を行うことはもちろん、通院される患者さんの治療時間を効率化することも求められています。薬物療法業務支援システムをはじめとして、閉鎖式の薬物移送システム(CSTD: Closed-System Drug Transfer Device)や確実な留置を目指す留置針により、がん薬物療法における医療安全や業務効率化に貢献します。

  • 外来化学療法ソリューション
    外来化学療法ソリューション

感染対策ソリューション

医療機関は院内感染の発生を防ぐため、感染対策体制の構築や徹底、教育、新製品の導入を含めたインフラ整備など、さまざまな対策を組み合わせ、総合的に取り組んでいます。医療現場の取り組みを理解し寄り添い、製品の提供のみならず、患者さんと医療従事者にとって安全で安心な医療のサポートができるように、医療現場に必要とされるソリューションを届けていくことを目指します。

  • 感染対策ソリューション
    感染対策ソリューション

Women's Healthソリューション

近年、女性のライフスタイルの変化に伴い、女性特有の健康問題に対して患者さん個々人の希望や価値観に合わせた医療を提供するニーズが高まっています。治療の選択肢の拡大や、低侵襲手術をより簡便により多くの施設で実施できるソリューションを提供していきます。

  •  Women's Healthソリューション
  • 卵管鏡下卵管形成システム

    卵管鏡下卵管形成システム

  • フルディスポーザブル硬性子宮鏡

    フルディスポーザブル硬性子宮鏡

リーナル(腎臓)ケアソリューション

慢性腎不全の患者さんは、体内の不要な老廃物や水分を取り除く透析療法を必要としています。透析療法には、透析施設に週3回程度通院して行う「血液透析療法(HD)」と、自宅や職場でできる「腹膜透析療法(PD)」があります。

テルモは、患者さんのライフスタイルを保ちやすい腹膜透析を推進しています。近年増加している高齢の腹膜透析患者さんにも、簡単かつ安全に腹膜透析療法を行えるよう、使いやすさや感染対策に配慮したデバイスを提供するとともに、患者さんの身体への負担軽減を目指した透析液の開発やDXの活用などを通じて、患者さんの生活に寄り添うやさしい治療に貢献していきます。

  • リーナル(腎臓)ケアソリューション
    リーナル(腎臓)ケアソリューション

腹膜透析(PD: Peritoneal Dialysis)とは?

内臓を覆っている腹膜に囲まれた腹腔内に透析液を注入・貯留し、腹膜を介して血中の不要な老廃物や水分を除去する療法です。透析液を出し入れするためのカテーテルを腹部に埋め込む手術を必要とし、通常1日に複数回(約4~12時間ごとに)透析液を交換します。自分で透析液を交換するCAPD*1と、装置が自動的に透析液を交換するAPD*2があり、患者さんの体調や生活様式に合わせて適した方法を選びます。

  • *1

    Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis: 連続携行式腹膜透析

  • *2

    Automated Peritoneal Dialysis: 自動腹膜透析

腹膜透析治療のイメージ

腹膜透析治療のイメージ