
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
厚生労働省「令和7年度 医療技術等国際展開推進事業」に採択
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:鮫島 光)は、厚生労働省(実施主体:国立健康危機管理研究機構)による令和7年度医療技術等国際展開推進事業の一つとして、テルモが応募した「ケニアにおける日本式の安全・安心なカテーテル治療の技術・医療機器及び教育手法の普及」が採択されたことをお知らせします*1。本事業への採択は、令和5年度、令和6年度に続いて3年目になります。
令和7年度の事業では、日本人医師の知見・経験とテルモが有する心臓カテーテル治療(PCI)のトレーニングノウハウをいかし、現地医師に対してPCI技術のトレーニング手法を教育することで、他の医師に対して指導が可能な「トレーナー」を育成・認定します。本事業で認定したトレーナーが、PCIを実施できる医師を現地で継続的に育成するサステナブルな体制を構築することで、日本式の医療技術と教育手法を現地に根付かせ、循環器疾患による死亡率の低減に寄与することを目指します。
医療技術等国際展開推進事業は、日本の医療制度に関する知見や経験を低・中所得国と共有することで、高品質かつ相手国のニーズに応える日本の医療製品・技術の国際展開を推進する事業です。相手国の公衆衛生水準および医療水準の向上に貢献するとともに、国際社会における日本の信頼を高め、日本および相手国の双方にとって好循環をもたらすことを目的としています。
ケニアでは、非感染症疾患、特に循環器疾患により亡くなる方が増加していることが大きな課題となっており、循環器疾患治療に関わる現地の医療従事者の人材育成が求められています。こうした状況から、テルモは令和5年度より医療技術等国際展開推進事業を通して、日本の技術や関連医療機器、教育手法を用いた安全・安心なPCIのケニアにおける普及と定着に取り組んできました。
過去2年間の取り組みでは、日本人医師の協力のもと、ケニアの医師に対してPCIの実践的トレーニングを現地や日本で実施しました。トレーニングでは、PCIの中でも大腿部からのカテーテル治療に比べて合併症のリスクが少ない、手首からの治療である経橈骨(とうこつ)動脈インターベンションの手技を普及することで、患者さんにとってQOLの高い治療機会の提供に貢献しています。また、本事業の研修に参加した医師にケニアの医師継続研修制度であるCPDポイント*2を付与できるシステムを整えました。
テルモは、今後も安全・安心なPCIの普及と定着を通して、より安全でQOLの高い治療を提供していくことで世界の医療課題の解決に貢献していきます。
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。