#06ECMOの生産担うMEセンター
通常の2倍超える生産・供給に挑む

人工肺と遠心ポンプを用いて心臓や肺の機能を一時的に代行し、血液循環と血中のガス交換(二酸化炭素と酸素の交換)をサポートする体外循環装置「ECMO」(Extracorporeal membrane oxygenation/体外式膜型人工肺)。コロナ禍においては、重症呼吸不全に陥った患者さんに対して使われています。

テルモは、静岡県に所在する生産拠点(MEセンター)でECMOを生産しています。ECMOの生産台数は年間100台程度。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、製品需要が急速に高まったことを受け、2020年4月以降、平時と比べ約2倍以上の増産対応を進めてきました。

方途を尽くして挑んだ増産対応

MEセンターは、自動腹膜透析システムや輸液ポンプなど、ECMO以外にも数多くの製品の生産に携わっています。ECMOの増産対応が急務である一方で、その他の製品生産も継続して行わなければならない状況において「ECMO含む全製品の生産をいかに効率的に行うか」が当時の鍵となりました。生産工程におけるムダを極力削減した人員配置や、各工程におけるアソシエイト(社員)の作業時間と作業量の均一化を進めながら、先を見据えた生産計画を策定することで、医療現場のニーズに応えられるよう体制を整えていきました。

また、ECMOに使用する部品は100種類に上り、中には、納品までに時間を要するものも存在します。部品を提供いただく既存取引先にもCOVID-19の影響が及ぶなか、増産に向けた必要な部品数を確保することは、MEセンターにとって大きな挑戦となりました。

  • 部品確認作業の様子

取引先と何度も重ねた交渉の末、なんとか部品の確保に協力いただけることもあれば、追加の調達ルート確保に向けて、新規取引先を懸命に探すこともありました。海外から仕入れていた一部の部品は、工場の稼働制限により、完成形で輸入する見通しがたたなくなり、同メーカーの日本工場で最終組立を行ってもらえるよう調整したものもあります。同時にMEセンターでは、このように生産工程や調達ルートを変更した部品の性能・品質を確認するため、詳細な検査を実施し、安心・安全な医療機器の生産に努めました。

ECMOの増産に携わったアソシエイトの声

私たちは、「世界的危機の渦中にいる。ここで頑張れば、人の命が助かり、社会に貢献できる」との想いで取り組んできました。それは、ECMOが重症の患者さんを支える医療機器だということを、一人ひとりが強く認識していたからだと思います。

また私たちは、日ごろから常に品質第一で行動してきました。この文化がテルモに根付いていたからこそ、今回のような有事の際も、自信を持って医療現場に製品をお届けすることができます。私たちが生産している製品を報道で幾度も目にする度に、心の底から「医療貢献できた」と実感します。当時は目まぐるしい状況での勤務となりましたが、人の命には代えられないものでした。

  • ECMO生産の様子

  • 2020年12月、経済産業省から授与されたECMO増産対応への感謝状

私たちは、テルモグループの企業理念「医療を通じて社会に貢献する」を胸に、患者さんのためにできる最善を尽くしたいとの想いで、日々活動しています。

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