#04血液・細胞テクノロジーで、
新型コロナウイルス感染症の治療に貢献する

(ご注意)2020年9月現在、国内において新型コロナウイルス感染症の治療のため承認された医療機器はありません。本記事で紹介している取り組みは、日本国外の一部の医療機関で試行されている事例です。記事内に登場する医療機器や技術に関して、使用を推奨するものではありません。本取り組みについて、医療機関や行政機関にお問い合わせいただくことはご遠慮ください。

テルモの3つのカンパニーの1つ、血液・細胞テクノロジーカンパニーを担う、米国子会社テルモBCT社は、血液・細胞処理の技術を活用して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と闘う医療現場に貢献するため、積極的な取り組みを行っています。

初のFDA緊急使用許可(EUA)―血液成分分離技術

2020年4月、テルモBCT社の血液成分分離装置とパートナー企業であるMarker Therapeutics社(スイス)の吸着カートリッジの組み合わせが、米国食品医薬品局(FDA)からCOVID-19に対する緊急使用許可(EUA)を取得しました。

許可はCOVID-19を原因とする呼吸不全で集中治療室(ICU)に入院中で18歳以上の患者さんを条件としていて、公衆衛生の緊急事態である期間のみの使用許諾です。患者さんの血液に含まれる、タンパク質の一種であるサイトカインが引き起こす、重篤な呼吸障害を伴う過剰な免疫反応(サイトカインストーム)に対処するものです。

今回のFDA許可は、この新たな技術の発案からわずか4週間で実現しました。その背景には、テルモBCT社が保有する、血液中の特定の細胞を除去する技術に関して長年蓄積された研究データがあります。同時に、時間的制約の中でのFDAとの迅速な情報連携、医療機器業界団体の支援によるものであり、前例のないスピードで許可を取得できました。今後も、より多くの患者さんの治療への貢献を目指します。

回復患者さんの血漿を研究の現場に届ける―成分採血装置

現在の医療では、COVID-19そのものへの有効な治療法は、まだ解明されておらず、世界中で一刻も早く有効な治療法を見出すための研究が進められています。そのような中、米国ではCOVID-19から回復した人の血液中にある、ウイルスの抗体を含んだ「回復期血漿」を治療に役立てる方法が注目されています。FDAはアメリカ赤十字社と共に、全米に向けてCOVID-19から回復した人々に血漿の提供を呼び掛け、ウェブサイトなどを通じて地域の血液センターへの案内などを行っています。その血漿採取の現場で、テルモBCT社の成分採血装置が活躍しています。現在、この治療の臨床試験が行われ、安全性と有効性の証明に向けた研究が続いています。

今後もテルモBCT社は、これらの治療成績を注視しながら、医療従事者への適切な情報やトレーニングの提供などを通じて、COVID-19との闘いを支援していきます。

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