News release
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区 社長:新宅 祐太郎)の100%出資の子会社であるテルモ・クリニカルサプライ株式会社は、血管内治療において、血管内にバルーンを膨らませて血流を止めるオクリュージョンマイクロバルーンカテーテル※1 「アテンダントネクサス」を全国の医療機関向けに、本日より発売いたします。医師の使いやすさを高めることを目指し、膨張をコントロールしやすいバルーンに再設計したほか、バルーン部にマーカーを付けることで、エックス線透視下で位置を確認しやすくしました 保険償還価格は、123,000円/本、2014年度に6億円の売上を目指します。
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オクリュージョンバルーンカテーテル:血流を一時的に遮断するために用いる先端に風船のついたカテーテル
カテーテル治療の技術の高まりによって、特に肝臓がんの治療法の一つである「肝動脈化学塞栓術」の分野においては、より末梢血管での閉塞が可能なオクリュージョンバルーンカテーテルが求められています。
「アテンダントネクサス」の特長
■細いカテーテル径
- がん細胞の近くでの投与ができるよう、カテーテル径を細くすることで、入り組んだ末梢血管内への到達性を高めることを目指しました
■エックス線透視下で視認可能なマーカーバンド
- エックス線透視下で血管内でのバルーンの位置を確認しやすくするため、マーカーバンドを追加しました
■血管径にあわせて膨張径をコントロールできる俵状のバルーン
- 対象血管に対し、安定して留めやすく、適切なバルーン径で閉塞のしやすさを目指しました
【ご参考】
カテーテルを用いた肝臓がん治療のひとつが、肝動脈化学塞栓術(transcatheter arterial chemoembolization:TACE)です。TACEとは、血管にマイクロカテーテルを挿入して、肝臓の動脈からさらに腫瘍の近くまで、カテーテルを進め、抗がん剤や塞栓物質を注入して腫瘍を選択的に壊死させることを期待する治療方法です。
肝動脈化学塞栓術にオクリュージョンマイクロバルーンカテーテルを用いて、血管を一時的に閉塞させ、その結果起きる肝臓内の血流動態の変化を利用して、より効果的な抗がん剤や塞栓物質の注入を期待する新たな手法(Balloon occluded TACE:B-TACE)が検討されています。
販売名:アテンダント ※「Attendant Nexus」、「アテンダントネクサス」はアテンダントのペットネームです。
一般的名称:中心循環系閉塞術用血管内カテーテル
医療機器承認番号:21600BZZ00269
製造販売業者:テルモ・クリニカルサプライ株式会社
テルモ概要
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。