News release
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:鮫島 光)は、患者向け腹膜透析管理アプリケーション「テルモPDマイケア」、医療従事者向け遠隔モニタリングアプリケーション「テルモPDマイケア for Hospital」を全国の医療機関にリリースします。今年4月より順次使用医療機関の拡大をめざします。
腹膜透析(PD)は在宅での透析治療が可能で、週に数回の通院が必要な血液透析と比べて通院回数が少なく、自動腹膜透析装置を用いて就寝中に透析を行う方法もあり、患者さんの日常の生活スタイルに合わせた治療を行いやすい透析療法です。患者さんの心臓・血管系への負担が少ないことも知られています。また、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけとして、在宅治療である腹膜透析に注目が集まっています。
一方で、患者さんの自己管理が必要な治療であることから、それをいかにサポートできるかが重要となっています。また、近年腹膜透析を受ける患者さんが高齢化しており、家族や訪問看護の支援を得ながら行うケースが増加しています。
この度リリースした「テルモPDマイケア」は、従来は患者さんが手書きでノートに記録していた体重・血圧・除水量などの自己管理の情報をスマートフォン等からクラウドに記録し、データのトレンドをグラフで分かりやすく表示し、家族とも情報を共有することができます。また、専用の通信モジュールと併用することで、Bluetooth®※1/NFCを使って、テルモの自動腹膜透析システム「マイホームぴこ」や体重計・血圧計などから、体重・血圧・除水量などのデータを容易に取り込むこともできます。これにより、患者さんが自身の体の状態の変化をタイムリーにきめ細やかに把握できるため、自己管理と生活習慣の改善につなげることが期待できます。
さらに、患者さんがアプリに記録したデータは、「テルモPDマイケア for Hospital」を介して医療従事者もリアルタイムに把握することができます。この遠隔モニタリング機能により、医療従事者は患者さんの治療実績や患者さんの状態に基づくタイムリーな介入や、連携医療機関・訪問看護との情報共有によって、診療の質の向上に役立てることが期待できます。
なお、令和6年度の診療報酬改定において、在宅腹膜灌流(かんりゅう)に係る、遠隔モニタリング加算の要件が見直されており、このシステムは保険診療の下で利用することができるようになります。
テルモは今後も、PD関連製品の開発・生産・販売、および情報提供を通じて、腎不全患者さんに寄り添い、独自の製品とサービスで、医療の質向上に寄与してまいります。
製品概要
テルモ概要
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。