News release
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区 社長:新宅 祐太郎)は、薬剤溶出型冠動脈ステント「Ultimaster」(アルチマスター)がCE認証を取得しましたので、お知らせいたします。一部の欧州、中南米、アジア(日本を除く)において、6月より販売を開始いたします。2016年度にグローバルで150億円の売上を目指します※1。
Ultimasterは、薬剤含有コーティングの材料に、生分解性ポリマーを採用し、加えてポリマーならびに薬剤を、血管組織に接する面にのみ塗布することで、長期的にみたステント血栓症※2発生率の低減が期待されます。
また、コバルト合金の採用と、ステントデザインを工夫することにより、蛇行した血管内の通過性を向上させるとともに、曲がった血管にも沿って留置しやすくすることで、血管への負荷を下げ、予後の改善を目指します。
- *1:
日本は、承認取得にむけた治験の埋め込みを完了。現在フォローアップ中
- *2:
ステント血栓症:留置したステント内に血栓が形成され、ステント内部を狭窄したり、塞いでしまう合併症のひとつ。
<参考>
ステントは、心臓の周りの細い血管(冠動脈)が狭窄したり、閉塞したことによって起こる狭心症、心筋梗塞などの治療に使用する埋め込み型の治療機器です。バルーンカテーテル*3で冠動脈を拡張した後に、ステントを血管内に留置しますが、留置後に再び狭窄を起こすことがあるため、治療には薬剤溶出型冠動脈ステントが多く使用されます。
薬剤溶出型冠動脈ステントは、留置後にステントに塗布した薬剤が徐々に周囲の組織に放出され、再狭窄(血管の治療したところが再び狭くなること)の原因となる細胞増殖を抑制する効果が期待されています。
-
*3:先端が風船状になったカテーテル
テルモ概要
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。