
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
業界初、ループ形状を持たないハイドロゲルコイル
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、末梢血管塞栓用コイルの新製品「AZUR HydroPack(アズール ハイドロパック)」を米国で発売しました。
末梢血管塞栓用コイルは、肺や腎臓の血管奇形や、内臓動脈瘤などの病変の治療に使用する医療機器です。カテーテルを介して患部に留置し、血管や瘤を塞栓することで、奇形部位への血流を遮断したり、瘤の破裂を防いだりするために使われます。コイルを用いた血管内治療は侵襲性が低く、外科的治療と比べて患者さんの身体への負担が少ないことから、脳、下肢など全身の血管へと適用が広がっています。
テルモの末梢血管塞栓用コイルAZURシリーズは、金属製のコイルの間にハイドロゲル(塞栓物質)が搭載されているユニークな製品であり、血液に触れてハイドロゲルが膨潤することで高い充填率が期待できます。
新製品のAZUR HydroPackは、一般的な血管塞栓用コイルとは異なり、ループ形状を持たないことが特徴です。ループ形状を持つコイルと併用することで、患部をより高密度に充填することを目指して開発しました。通常のコイルは、ループの大きさ(ループ径)によって留置できる血管径が制限されますが、ループ形状を持たない本製品は様々な血管径に使用することが可能です。ハイドロゲルを採用したコイルで、ループ形状を持たない製品はAZUR HydroPackが業界初*1となります。
コイルの直径は0.018インチ(約0.46mm)で、患部への留置には内腔0.021インチ(約0.53mm)から0.027インチ(約0.69mm)のマイクロカテーテルを使用します。コイル長は5cmから60cmまでの6種類*2をラインアップしており、患部や病変にあわせて最適な製品を選択することが可能です。
テルモは今後もAZURシリーズをはじめとした血管内治療用製品のラインアップを拡充し、患者さんにより負担の少ない低侵襲医療の進化に貢献してまいります。
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。