
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
デリバリーシステムの細径化で個々の患者さんのニーズに合わせた治療に寄与
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、11月29日に、大動脈瘤治療に使用する胸部大動脈用ステントグラフト「RelayPro」の製造販売承認を取得しました。
RelayProは、大動脈への高い追従性と的確な留置を目指して設計され、従来品である「RelayPlus」のステントデザイン、素材、二重シース技術を継承しながら、折りたたまれたステントグラフトが収納されているデリバリーシステム(シース)を3から4Fr細径化した製品です。この改良により、カテーテルを挿入する脚の血管が細い患者さんにも手術ができることに加えて、カテーテルを挿入した傷口がより小さくなり、合併症リスクが低減することが期待されます。
また、新たにノンベアステントタイプも製品ラインアップに追加され、個々の患者さんのニーズに合わせた治療選択が可能になります。
テルモは、英国子会社バスクテック社と米国子会社ボルトン・メディカル社を中心に展開する心臓血管カンパニーの血管事業において、2018年からTerumo Aortic*という事業ブランドを展開しています。RelayProは、欧州では2017年にCEマーク、米国では2021年にFDA承認を取得し、世界中の患者さんに貢献しています。このたびの日本での承認を通して、胸部大動脈血管内ステントグラフト治療(TEVAR)の普及と、大動脈領域での製品・供給・サービスの質を高め、医療従事者と患者さんにとって幅広い治療の選択肢を提供することに貢献してまいります。
胸部大動脈用ステングラフト「RelayPro」 |
ステントグラフトは、大動脈瘤に血液が流れないようにして瘤の破裂を予防する治療に使用される医療機器です。太ももの付け根の血管からカテーテルにより患部に留置され、大動脈瘤への血流を遮断します。大動脈瘤の治療法としては、外科的に患部を人工血管に置換する手術を行うのが一般的ですが、患者さんの負担軽減や早期退院などの観点から、ステントグラフトを使用する手術も近年拡大しています。
胸部大動脈用ステントグラフト留置イメージ
販売名 | RelayPro 胸部ステントグラフトシステム |
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一般的名称 | 大動脈用ステントグラフト |
医療機器承認番号 | 30300BZX00323000 |
デリバリーシステム外経 |
19Fr - 22Fr(ベアステントタイプ) 19Fr - 23Fr(ノンベアステントタイプ) |
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。