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 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:鮫島 光)は、MedHub-AI(メドハブエーアイ、本社:イスラエル、CEO:Or Bruch-El)製のプログラム医療機器*1「AutocathFFRTM(オートキャスFFR)」の日本国内における販売契約を締結したことをお知らせします。これによりテルモは、販売元として2025年10月からAutocathFFRTMの取り扱い開始を予定しています。

 FFR(Fractional Flow Reserve:冠血流予備量比)は心臓カテーテル検査の1つであり、心臓に栄養を送る冠動脈の狭窄部において血流がどれほど低下しているかを評価するものです。一般的な手法では、血管を拡張する薬剤を投与し、圧力センサーの付いたガイドワイヤーを血管内に挿入して血管内圧の変化を計測します。一方、AutocathFFRTMは冠動脈造影のX線画像からFFR値を算出するため、血管内へのセンサー挿入が不要で、患者さんにとってより低侵襲的な代替手法です。
 

 

AutocathFFRTM使用イメージ

 

 AutocathFFRTMは、冠動脈疾患が疑われる患者さんに対して、冠動脈造影の複数のX線画像をAIで解析することでFFR値を算出するプログラム医療機器です。冠動脈造影画像を別のアルゴリズムで解析する従来の手法と比べ、より短時間での診断を目指しており、従来の手法の約6分の1となる37秒*2で画像の解析を行うことができます。手作業による準備工程は不要で、解析工程が全自動で行われるため、利用者によって結果が左右されない再現性の高い評価結果を提供します。
 また、AutocathFFRTMは診断の効率性を高めるとともに、今後もソフトウェアのバージョンアップによって機能の追加や仕様変更などが更新されることで、利用者を継続的にサポートしていきます。

 テルモは、カテーテル診断・治療の始まりから終わりに至るまで、高い操作性と患者さんにとってより良い治療効果を追求したデバイスをトータルラインアップで提供しています。今回の契約締結により、心臓血管領域の製品ラインアップを拡充し、医療従事者に幅広い選択肢を提供するとともに、患者さんのQOL向上に貢献してまいります。

 

 

*1 プログラム医療機器(Software as a Medical Device:SaMD)とは疾病の診断・治療等を目的としたプログラム(ソフトウェア)。
*2 Asano, T., Tanigaki, T., Ikeda, K. et al. Consensus document on the clinical application of invasive functional coronary angiography from the Japanese Association of Cardiovascular Intervention and Therapeutics. Cardiovasc Interv and Ther 39, 109–125 (2024). https://doi.org/10.1007/s12928-024-00988-5

テルモ概要

テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。

国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。

テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

プレスリリースは、当社情報をステークホルダーの皆様へ公平かつ適切なタイミングでお知らせするためのものです。文中に含まれる製品情報(開発中のものを含む)は、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
また、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。さまざまな要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。