
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
来院せずに糖尿病治療データをタイムリーに共有し治療の最適化へ
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、糖尿病などの慢性疾患のデータ管理や遠隔モニタリング用ソフトウェアとモバイルアプリを提供しているGlooko社(本社:米国、カリフォルニア州)と、新たに患者さん向けソリューションに関する技術開発を進めます。両社の技術を連携させることで、テルモのパッチ式インスリンポンプ「メディセーフウィズ」を使用している患者さんが、自身でメディセーフウィズに蓄積されている投与履歴などのデータをGlookoのプラットフォームに共有できるようになります。プラットフォーム上でインスリン投与や食事などの活動履歴を一元管理・可視化することで、患者さん一人ひとりにとって最適な治療を支援してまいります。
テルモは、2020年11月にメディセーフウィズのCEマーク認証を取得し欧州での展開を進めており、その中で昨年3月にGlookoとの提携を発表しました。これまでは、欧州を中心にGlookoのプラットフォームを導入している医療機関で、メディセーフウィズやテルモの血糖測定器から院内専用のリーダーを用いてデータを取り込むことができました。しかしながら、データ共有には患者さんがメディセーフウィズを持って病院に訪問する必要があるという課題がありました。
このたび、2022年5月から欧州*1において、メディセーフウィズを使用している患者さん自身が自宅からNFC*2リーダーを用いて簡単にデータを共有できるようになります。これにより、患者さんが病院を訪問することなく、医療従事者は遠隔で患者さんの最新の状態をより頻繁に確認することができるようになります。さらに、2022年の後半には、NFC対応のスマートフォンにメディセーフウィズをかざすだけで直接データ通信を行えるようになる予定です。現在、パッチ式インスリンポンプからNFCを用いてスマートフォンアプリ「Glooko Mobile App」に接続する方法は存在しておらず、世界初のソリューションとなります。
これらのソリューションによって、患者さんがより簡単に、よりタイムリーに、いつでもどこでも医療従事者とデータ共有をできることを目指します。
テルモはこれからも、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、患者さんのQOL向上と医療システムの進化に取り組んでまいります。
メディセーフウィズ装着イメージ
メディセーフウィズ
NFCリーダーを用いたパソコンアプリへの共有
メディセーフウィズからスマートフォンアプリへの共有
現時点では、日本での展開は予定していません。
NFCは、非接触通信の国際規格Near Field Communicationの略称です。
Glookoは、糖尿病などの慢性疾患を抱える患者さんと医療従事者をデジタル技術でつなぐことで、遠隔診療でのコラボレーション推進、臨床研究の質や治療成績の向上を目指しています。Glookoが提供しているプラットフォームでは、血糖値やインスリン投与量など、糖尿病治療に関連する複数のデータを一元管理でき、あらゆるデータを見やすい図表で可視化させることで患者さんの治療を支援しています。現在、プラットフォームは世界95%以上の糖尿病関連デバイスとの連携を持ち、31か国22言語で展開、300万人以上のユーザーを有しています。
テルモは、糖尿病領域において、1982年から約40年にわたり様々な製品を提供し続けてきました。独特な形状を持つ血糖測定器や、世界一細いインスリン用注射針、日本初のパッチ式インスリンポンプなどの幅広い製品群を展開しています。
世界中の糖尿病患者さんがさらに「自分らしい生活」を送れるように、これからも技術の進歩に取り組んでまいります。
(ご参考)テルモ糖尿病ケアサイト: https://mds.terumo.co.jp/
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。