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 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、このたび、米国子会社のTerumo BCT, Inc.(以下、テルモBCT)の原料血漿採取システム「Rika」が、治験を経て米国食品医薬品局(FDA)認証を取得したことをお知らせします。


 テルモは、CSL Plasma社(米国、フロリダ州)と原料血漿採取における協業を開始し、CSL Plasmaが運営する血漿採取センターへの導入を見据えた製品開発を進めてきました。

 このたびのFDA認証を受け、まずはデンバー(米国、コロラド州)の血漿採取センターでRikaを上市します。以降、CSL Plasmaの血漿採取センターで順次導入を進めていく予定です。


 血漿分画製剤を使用した治療ニーズが増加していることを背景に、テルモとCSL Plasmaは共に原料血漿採取プロセスの効率化と品質向上に取り組んでいます。Rikaは、採血を受けるドナーと、採血業務を担う医療従事者双方にとって負担の少ない製品を目指して開発されました。特徴として、採血時間が平均35分以下に抑えられ、かつ、体外に循環する血液量が200mL以下になる構造になっています。また、採血プロセスは制御機能により常時モニタリングされ、適宜医療従事者へ操作手順の視覚的な支援やアラートなどの合図を出します。

 テルモはCSL Plasmaに対し、Rikaの導入に加えて、ITプラットフォームや現場支援などを含めた総合的なソリューションを提供し、原料血漿採取のエコシステム全体に貢献してまいります。


 このたびの認証について、テルモBCT社長のAntoinette Gawin(アントワネット・ギャヴィン)は、次のようにコメントしています。「Rikaは、血漿採取センターにイノベーションを与えると信じています。血漿分画製剤は、希少疾患など重篤な症状を持つ疾患の治療に使用されますが、原料となる血漿の採取が要となっています。例えば、原発性免疫不全症候群の患者さん一人を治療するには年間約130回分の血漿採取が必要です*Rikaは平均35分以下で血漿採取ができる効率的なシステムであり、血漿分画製剤の需要に応えることが期待できます。テルモBCTは、業界平均の約3倍の研究開発費を投じて原料血漿採取の技術を高めてきました。今回の認証は、これまでの技術を生かし、ドナー、医療従事者、患者さんへの想いが実現したものです。これからも、医療を通じて社会に貢献し、私たちのパーパスである『医療の進化』と『患者さんのQOL向上』に寄与してまいります。」
 

  • 20220311

    原料血漿採取システム「Rika」


* Plasma Protein Therapeutics Association「What is a plasma protein therapy?https://www.pptaglobal.org/plasma-protein-therapies 
 

CSL Plasma概要

 CSL Plasmaは、米国、欧州、中国を中心に300以上の血漿採取センターを運営し、世界最大規模の血漿採取ネットワークを展開しています。センターで採取された血漿は、血漿分画製剤の開発、製造販売を担う親会社(CSLベーリング社)にて加工され、世界100か国以上の患者さんのもとに届けられています。

テルモBCT概要

 テルモBCTは、テルモの血液・細胞テクノロジーカンパニー(Terumo Blood and Cell Technologies)の事業会社として、血液と細胞を採取、分離、処理する製品およびサービスをグローバルに展開しています。www.terumobct.com

テルモ概要

テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。

国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。

テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

プレスリリースは、当社情報をステークホルダーの皆様へ公平かつ適切なタイミングでお知らせするためのものです。文中に含まれる製品情報(開発中のものを含む)は、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
また、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。さまざまな要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。