
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
Immunicom社と共に欧州での展開を目指す
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)の血液・細胞テクノロジーカンパニーの事業会社であるTerumo BCT, Inc. (以下:テルモBCT、所在地:米国・コロラド州)は、免疫療法に注力しているバイオテクノロジー新興企業のImmunicom, Inc.(以下:Immunicom、所在地:米国・カリフォルニア州)と共同販売提携を締結いたしました。
このたびの提携により、テルモBCTはドイツ、フランス、イタリア、スペインの4か国でImmunicomのサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質)吸着カラムの販売を行います。これにより、両社で血液成分分離装置を用いたがん免疫療法の確立と普及を目指します。将来的には他地域への展開も検討しています。
テルモBCTは、アフェレシス治療に使用する遠心型血液成分分離装置「Spectra Optia(スペクトラ オプティア)」を販売しています。Immunicomは、免疫を抑制するサイトカインを除去する吸着カラム「LW-02 Column」を開発し、2021年にCEマークを取得しました。この二つの製品を組み合わせて使用することで、患者さんのがん細胞から発せられる免疫を抑制するサイトカインを減らし、免疫力を向上させることができると期待されています。今後の展開として、LW-02 ColumnのCEマーク取得範囲である、トリプルネガティブ乳がんの患者さんに対するSpectra OptiaとLW-02 Columnを用いたがん免疫療法の臨床効果を検証してまいります。
乳がんは世界で最も患者数の多いがんと言われており、8人に1人の女性が乳がんと闘っています。*1,2 そのうち、乳がん全体の約15%が「トリプルネガティブ乳がん」という特に予後不良とされる分類に分けられます。*3 毎年、乳がんと診断される患者さんの数は200万人を超え、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの4か国でも毎年11万人の新規患者さんがいます。*4,5 テルモはこれからも、医療の未充足ニーズへの挑戦と医療の課題解決に取り組んでまいります。
Spectra OptiaとLW-02 Column
アフェレシス治療およびSpectra Optiaについて
アフェレシス治療とは、血液中に存在する病気の原因となる物質を除去する治療法です。
Spectra Optiaは、血漿交換療法や造血幹細胞採取などに使用され、患者さんの血液を体外に引き出し、遠心力によって血液成分を分離し、特定の成分のみを採取あるいは除去します。採取しない血液成分は、患者さんの体内へ戻します。この血液が体外循環する回路に、血漿交換や血漿除去のカラムを組み合わせることで、様々な病気への適用が可能となります。
※本プレスリリースは、テルモBCTが11月16日に発表した内容の一部を和訳・編集したものです。
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/breast-cancer
https://www.cancer.org/cancer/breast-cancer/about/how-common-is-breast-cancer.html
テルモBCTは、テルモの血液・細胞テクノロジーカンパニー(Terumo Blood and Cell Technologies)の事業会社として、血液と細胞を採取、分離、処理する製品およびサービスをグローバルに展開しています。https://www.terumobct.com/
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。