
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
カネカとの共同開発契約に基づく第一弾
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長 新宅祐太郎、以下「テルモ」)は、末梢動脈疾患の治療に使うPTA※バルーンカテーテルMetacross RX(メタクロスRX)を米国で2015年10月に発売します。本製品は2013年4月に締結した株式会社カネカ (本社:大阪府大阪市、社長 角倉護、以下「カネカ」)との共同開発契約に基づく初めての開発品で、カネカが生産し、テルモが販売します。
※PTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty:経皮的経管的血管形成術)
末梢動脈疾患は、脚の動脈硬化などで、血管が狭くなり、血流が悪くなる病気で、高齢化や生活習慣病などにともない近年増加しています。
PTAは、狭くなった血管を、直径1~2mm程度のカテーテルという医療用細管の先端につけたバルーン(風船)で押し広げる治療法です。従来の薬物治療や外科手術に加え、カテーテルやステントを用いた血管内治療は、患者さんの身体的負担が少ないことから、各国で普及しつつあります。
テルモとカネカは、2013年4月に共同開発契約を締結し、単一の製品開発にとどまらず、治療用途・部位に応じたカテーテルの品揃えを目指しています。Metacross RXは、米国初となる0.035インチ(0.89mm)ガイドワイヤーに適合したRX(ラピッド・エクスチェンジ)型※のPTAバルーンカテーテルで、高い病変通過性が期待されます。
カテーテルの先端部のみをガイドワイヤーが通る構造で、カテーテル交換を容易に行うことができます。
テルモは、1985年に親水性ポリマーコーティングを施したガイドワイヤーを発売以降、心血管カテーテル領域をグローバルに拡大してきました。末梢血管領域においては、ステントはじめ、ガイドワイヤーやシースなど幅広い品種構成を展開しています。米国では本年6月にステントMisagoが、日本企業として初めて埋め込み型治療機器の承認を受け、販売を開始しています。
今後も米国での製品ラインの拡大も図りながら、血管内治療分野の医療に貢献してまいります。
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。