テルモグループでは、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、世界中の患者さんや医療現場に高品質な医療機器やサービスを安定的に供給するとともに、医療を取り巻く様々な課題の解決に向けて取り組んでいます。
この企業理念を実現するために、世界中の全アソシエイト(社員)の行動の基礎となる共通の価値観、信念を「コアバリューズ」として制定しました。このコアバリューズに基づき、日々の事業活動において取り組むサステナビリティの重点活動テーマを定め、患者さんや医療従事者をはじめとするステークホルダーの皆様の声に耳を傾けながら、持続可能な社会の実現と、テルモグループの持続的な成長の両立を目指します。
国連の「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)も参照しながら、医療課題への貢献をはじめとする社会課題の解決に向けて取り組み、持続的な社会の実現とテルモグループの持続的な成長の両立を目指します。
重点活動テーマの特定プロセス
以下のプロセスを経て、テルモグループの重点活動テーマを特定しました。
課題の抽出
GRI*1やSASB*2などが公表しているサステナビリティ関連のガイドラインや基準などを参照し、テルモグループに関連のあるサステナビリティ課題を網羅的に抽出。
優先順位づけ
抽出した課題について、ステークホルダーにとっての重要度と、企業理念との関連性などテルモグループにとっての重要度を評価し、双方にとって重要度の高い課題を抽出。
重点活動テーマの特定
抽出された重要度の高い課題の内容を基に、テルモグループにおける現状の取り組みも考慮しながら、重点活動テーマを特定。特定されたテーマを経営会議で審議し、妥当性を確認。
GRI(Global Reporting Initiative:グローバル・レポーティング・イニシアチブ)
オランダに本部を置くサステナビリティレポートのガイドラインを提唱する非営利団体。
SASB(Sustainability Accounting Standards Board:米国サステナビリティ会計基準審議会)
米国におけるサステナビリティ会計基準の作成・普及を目指す非営利団体。
重点活動テーマ
コアバリューズ | 重点活動テーマ | 関連性の高いSDGs |
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Respect(尊重)—他者の尊重 | 労働安全衛生の確保と健康増進 |
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多様な人材が活躍できる 職場環境の整備 |
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Integrity(誠実)— 企業理念を胸に | コンプライアンスの推進 |
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事業活動に伴う環境負荷の低減 |
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責任ある調達の推進 |
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ステークホルダーとの対話による 信頼関係の構築 |
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Care(ケア)— 患者さんへの想い | 医療アクセスの改善 |
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Quality(品質)— 優れた仕事へのこだわり | 製品・サービスの安全性・ 品質の確保 |
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安定供給を支える サプライチェーン管理 |
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Creativity(創造力)— イノベーションの追求 | イノベーションを通じた 医療課題の解決 |
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2018年4月、グループ全体の活動を統括・推進する「サステナビリティ推進室」を設置しました。サステナビリティ推進室は、関連部門や委員会、各グループ会社と連携しながら、サステナビリティに関わる活動方針の立案と重点活動テーマの設定、グループ全体への浸透を図り、具体的な取り組みを促進していきます。また社内外のステークホルダーの皆様への情報発信や対話などを通じて、テルモグループに対する社会の期待や要請を把握し、取り組みに反映していきます。
テルモは、国連の提唱する「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に関する10原則からなるグローバル・コンパクトの取り組みに賛同し、2012年に署名を行いました。「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、事業活動においてこれらの原則の実践に努めています。
人権 | 原則1 | 人権擁護の支持と尊重 |
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原則2 | 人権侵害への非加担 | |
労働 | 原則3 | 結社の自由と団体交渉権の承認 |
原則4 | 強制労働の排除 | |
原則5 | 児童労働の実効的な廃止 | |
原則6 | 雇用と職業の差別撤廃 | |
環境 | 原則7 | 環境問題の予防的アプローチ |
原則8 | 環境に対する責任のイニシアティブ | |
原則9 | 環境にやさしい技術の開発と普及 | |
腐敗防止 | 原則10 | 強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み |