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 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、細胞製剤における製剤化の最終工程である、充填・仕上げ作業を補助する装置「FINIA」(フィニア)を世界各国で展開します。米国、英国、イスラエルなどの9カ国では既に販売しており、日本、韓国、欧州で10月以降に順次発売します。

 採取した細胞を加工・培養し、細胞の働きを利用して難治性疾患を治療する「細胞治療」は近年、新しい治療法として広がりをみせている分野です。患者さん自身や他人の細胞を用いて疾患を治療します。治療法によっては、加工した細胞と薬剤を混合し、その細胞製剤をバッグに小分けして複数回にわたり患者さんへ投与します。

 FINIAは細胞と薬剤の混合工程から、完成した製剤を必要分量に小分けしてバッグに充填するまでの全工程を自動で行う装置です。閉鎖系のシステムで、厳密な低温管理が可能です。

 細胞治療の研究開発や実用化が加速するなかで、細胞製剤の量産化や品質管理が課題となっています。細胞採取や培養の工程は自動化が進む一方で、混合や分注などの工程の多くは手作業で行われています。FINIA独自の全自動技術を生かし、作業者の効率を向上させます。また、作業工程が電子的に記録されるため、品質管理の向上が期待でき、細胞治療の普及に貢献します。

 テルモの血液事業子会社のテルモBCT社長であるアントワネット・ギャヴィンは、「テルモBCTには血液採取や細胞処理の自動化を進めてきた長い歴史があります。今後、さらに細胞治療が発展するためにも、FINIAの新しい技術で工程の簡略化を図り、研究開発者を支え、治療法の正確性、安定性、信頼性、量産性を高めてまいります」とコメントしています。

 

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    充填・仕上げシステム「FINIA」

テルモ概要

テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。

国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。

テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

プレスリリースは、当社情報をステークホルダーの皆様へ公平かつ適切なタイミングでお知らせするためのものです。文中に含まれる製品情報(開発中のものを含む)は、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
また、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。さまざまな要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。