Move to topTop

 

 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、10月に末梢動脈疾患(PAD)治療用ステント「Misago」を米国で発売します。

 末梢動脈疾患とは、脚の動脈内にコレステロールなどがたまることで血管が狭くなり、血流が悪くなる疾患です。脚にしびれや痛みが生じるほか、病状が進行すると足先からの壊死によって脚の切断を余儀なくされることもあります。近年は薬物療法や外科手術に加え、患者さんへの負担が少ない血管内治療も注目されています。Misagoは血管から挿入したカテーテルを介して、形状記憶合金でできた金網状のステントを病変まで持ち運び、狭くなった箇所を内側から押し広げて血流を改善します。

 このたび米国で発売するMisagoは、カテーテルを200cmと長くすることで、手首の血管から挿入して脚の病変部まで届く仕様にしました。手首からのアプローチ方法は、脚の付け根から挿入する手技と比べて、術後のカテーテル挿入口からの出血リスク低減や在院日数の短縮などが期待でき、心臓カテーテル治療では確立された手技になっています。一方、下肢動脈の治療では、手首から遠く離れている脚の血管に使用可能な製品は限られているのが現状です。

 テルモは心臓カテーテルで培った技術を活用し、病変部までの道筋を確保するガイドワイヤーや、狭くなった血管を広げるバルーンカテーテルなどの各種製品で、手首から脚の病変部にアプローチできる品種を「R2Pシステム*」として展開しています。Misagoの発売により、R2Pシステムの製品ラインアップを拡充し、治療の選択肢を広げます。

*R2P: Radial to Peripheral(手首の動脈から下肢の動脈)

  •  
  • 20190927-01.jpg
     

    イメージ:手首から下肢の動脈へのアプローチ

  • 20190927-02.jpg

    末梢動脈治療用ステント「Misago」

テルモ概要

テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。

国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。

テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

プレスリリースは、当社情報をステークホルダーの皆様へ公平かつ適切なタイミングでお知らせするためのものです。文中に含まれる製品情報(開発中のものを含む)は、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
また、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。さまざまな要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。