
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
心臓血管カンパニー、がん治療製品のラインアップ拡充へ
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:鮫島 光)は、日本ライフライン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:鈴木 啓介)製の肝がん治療用ラジオ波焼灼システム「arfa(アルファ)」の国内における独占販売契約を締結したことをお知らせします。契約期間は5年間です。これによりテルモは、総販売元として2025年4月からarfaの取り扱い開始を予定しています。
ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法は、エコーやCTで観察しながら針状の電極を腫瘍に挿入して、ラジオ波により電極針の周囲に熱を発生させて病変を焼き切るというがんの治療法の一つです。外科的に病変を切除する方法に比べ、患者さんの体に負担が少ない低侵襲な治療法として普及しています。2004年に肝がん治療用に初めて保険適用され、以降、肺がんや小径腎がん、悪性骨腫瘍などの治療に対しても適応が拡大されています。
このたび販売契約を締結したarfaは、医療現場の声に寄り添って使いやすさを追求した、国産初の肝がん治療用のラジオ波焼灼システムです。製品はハンドルのついた電極と専用のジェネレータ(ラジオ波発生器)から構成されており、手になじむ形をしたハンドルは徹底した軽量化により、正確な穿刺と焼灼時における安定性をサポートします。ジェネレータは操作パネルが着脱式となっており、機器の設置場所にとらわれず、治療に適した場所で操作を行うことができます。
また、電極内部だけではなく、電極の先端部分にも温度センサーを搭載する独自の構造により、焼灼中の組織温度をより正確に把握することが可能となっています。
テルモは、がん治療の領域において、カテーテルを介した肝がんの化学療法の関連製品であるマイクロカテーテル、抗がん剤の持続的投与や中心静脈栄養に用いられる中心静脈ポートなどを販売しています。今回の契約締結により、がん治療の領域の新たな製品ラインアップを拡充することで、医療従事者に幅広い治療の選択肢を提供するとともに、患者さんのQOL向上に貢献してまいります。
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。