テルモ、令和４年度全国発明表彰「発明協会会長賞」と「発明実施功績賞」を受賞

医療用閉鎖式輸液コネクタ「シュアプラグAD」の発明により感染リスクの低減と業務の標準化の両立に貢献

　テルモ株式会社（本社：東京都渋谷区、社長：佐藤 慎次郎）は、医療用閉鎖式輸液コネクタに関する発明について、公益社団法人発明協会（所在地:東京都港区、会長:野間口有、以下、発明協会）が主催する「令和４年度全国発明表彰」の「発明協会会長賞」および「発明実施功績賞」を受賞したことをお知らせします。

　医療現場では、入院や手術時に水分や栄養などを含んだ薬剤を連続的に投与する「輸液」によって、患者さんの状態を管理します。薬剤を取り替えたり、他の薬剤を追加で投与したりする際には、医療用閉鎖式輸液コネクタを介して注射器や新たな輸液ラインを接続します。投与ルートの中に細菌や空気が混入することを防ぐために、閉鎖式輸液コネクタの弁体は通常閉じていて、投与時のみ開口する仕組みになっています。

　テルモが発明した閉鎖式輸液コネクタ「シュアプラグAD」は、弁体の内部に空洞がない独自の構造にしたことで、薬剤が弁体部分に滞留しづらくしています。これにより、滞留した薬剤が不要に投与されてしまうことで微量調整ができないといった課題に応えています。また、この特殊な弁体構造によって、注射器や輸液ラインを繋ぐ際には専用アダプターを必要とせず、そのまま接続することが可能です。これにより、病院内の各診療科の輸液ラインを標準化でき、診療科を転床する際も同じ輸液ラインを使用できます。医療従事者の業務負担を軽減するとともに、医療廃棄物の削減にも貢献しています。

　テルモはこれからも、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、人々の健康といのちを支える価値ある製品やサービスを届けてまいります。