News release
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)が日本で販売提携をしている米国ゼネックス社(テキサス州)は、このたび、感染症専門の研究機関「Texas Biomedical Research Institute」により、パルスドキセノン紫外線(PX-UV)*の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)不活化が確認されたと発表しました。紫外線照射技術で、新型コロナウイルスを不活化すると確認されたのは初めてです。
新型コロナウイルスは、感染者が触れたドアノブやベッドレールなどでも数日間生きているため、感染者が使用した病室は、これらの表面も消毒する必要があります。感染者を受け入れる医療機関では、数時間かけて拭き掃除を行っていて、医療従事者の精神的・肉体的負担が増加しています。
このたびの研究対象になったパルスドキセノン紫外線は、200~315nmと幅広い波長で、かつ強度も高い紫外線です。そのため、DNAの結合損傷、細胞壁の溶解などを引き起こし、ウイルスや細菌などを不活化します。また、自然環境には存在しないため、微生物が自然耐性を獲得することはなく、エボラウイルスや薬剤耐性菌なども不活化することが確認されています。
今回の研究では、医療従事者が使う「N95」と呼ばれるマスクについても、パルスドキセノン紫外線により新型コロナウイルスを99.99%不活化できることが確認されました。
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Pulsed Xenon Ultravioletのこと。キセノンを光源として、断続的に照射される紫外線。
参考リンク
テルモ概要
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。