
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、このたび、脳動脈瘤治療に用いる血流改変ステント「FRED」が米国で販売承認を取得したことをお知らせいたします。
脳動脈瘤とは、脳血管壁の一部がコブ状に膨らんだもので、瘤が破裂すると脳卒中の一種であるくも膜下出血を起こします。瘤への血流を遮断することで脳動脈瘤を治療しますが、その方法には大きく分けて、開頭手術と血管内治療の2種類があります。血管内治療は、脚の付け根などの血管から挿入したカテーテルを通して行われ、柔らかい金属でできたコイルを瘤の中に詰めるコイル塞栓術が主流です。
血流改変ステントは、血管内治療で使用される細かい網目の金属の筒状デバイスです。瘤の入り口を覆うように血管内に留置することで、瘤への血流を遮断します。コイルでは治療が難しい、瘤の入り口が広いワイドネック型や、血管全体が膨らんだ紡錘状の脳動脈瘤の治療に使用されます。
FREDはニッケルチタン製で、病変部までステントを運ぶ操作性と、血管壁への圧着性の両立を目指した独自の編み込み構造になっています。欧州では2013年に発売されており、世界で20,000例の使用実績があります。
FREDを開発したテルモ米国子会社マイクロベンション社(カリフォルニア州)は、2018年5月にコイルアシストステント「LVIS」、2018年12月に袋状塞栓デバイス「WEB」と脳動脈瘤治療に関連する機器の米国販売承認を続けて取得しました。これからも医療現場のニーズを的確に捉え、価値ある製品やサービスを最適なタイミングで届けてまいります。
血流改変ステント「FRED」
「FRED」留置イメージ
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。