
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
多様化するニーズに合わせ、幅広い手術に対応
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、10月1日からスプレー式癒着防止材「アドスプレー」の小容量品を発売します。アドスプレーは、「術後癒着」という合併症のリスクを低減する日本初のスプレー式癒着防止材として2017年に発売されました。このたび小容量品を追加し、多様な症例に対応できる品ぞろえにしました。症例によっては、癒着防止材を使用する場所や範囲が異なるため、必要な噴霧容量が比較的少ない症例などで使用が期待されます。日本で唯一のスプレー式という特徴を生かし、将来的に市場シェア30%を目指します。
身体は傷を受けると損傷部位を治癒する働きを備えています。手術によって生体組織が損傷した場合も修復が進んでいきますが、その過程で本来離れている臓器同士がくっつく「術後癒着」という現象が起こることがあります。癒着部位によっては、骨盤痛や腸閉塞、不妊症などを引き起こすこともあり、臨床現場では術後癒着の防止が大きな課題とされています。術後癒着を防ぐ手段の一つとして、臓器の間に物理的なバリア(隔壁)を形成する「癒着防止材」という医療機器が使われており、現在世界的にはシートタイプの癒着防止材が普及しています。
アドスプレーは適用部位に噴霧すると、溶液がゲル化し、臓器の表面に物理的なバリアを形成するスプレー式の癒着防止材です。スプレー方式を採用することで、開腹手術や腹腔鏡手術といった手術方法を問わずに処置部位へ簡便に到達でき、また、目的とする部位を適切に覆うことができます。
腹腔鏡手術などの発展により、多様化するニーズに適した製品が求められています。テルモはこれからも、医療技術の進化に合わせた製品を提供してまいります。
癒着防止材「アドスプレー」
一般的名称 :癒着防止吸収性バリア
販売名 :アドスプレー
医療機器承認番号 :22800BZX00234
希望小売価格 :39,204円(10月発売の小容量品※1)
68,244円(従来のレギュラー容量品※2)
※1:従来品の粉末溶液量9.4mLに対して、小容量品は5.4mL
※2:材料価格基準改定を受けた10月以降の価格
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。