
News release
テルモのニュースリリースは、当社企業活動をステークホルダーの皆様にお伝えするためのものです。医療機器や医薬品の情報が含まれることがありますが、これらは報道関係者、株主・投資家等の皆様を対象にした情報であり、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
グループ全体で医療安全への貢献を目指す
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、埋込み型薬剤注入システム「DewX Eterna」(デュークスエテルナ)を、本日7月24日から全国の医療機関に向けて販売いたします。
DewX Eternaは、抗がん剤の持続的投与や中心静脈栄養に用いられる中心静脈ポート(CVポート)です。2013年に発売した従来品の耐キンク性(耐折れ曲がり性)を向上させるため、新たに樹脂の編み込みをカテーテルに施しました。2017年度末の市場シェア10%を目指します。
近年、がん治療における外来化学療法や在宅での中心静脈栄養が普及しています。CVポートは皮下に埋め込むことによって、毎回、血管に直接針を刺さずに薬液を投与できるため、痛みや血管損傷の軽減が期待できます。このようなメリットにより、CVポートの使用機会は増加していますが、一方で、埋め込み時の誤穿刺やカテーテルの閉塞、感染などのリスクもあるため、より安全なシステムへのニーズも高まっています。
テルモは、「グループ総合力の発揮」を、中長期成長戦略を実行するうえでのポイントの一つとして掲げています。DewX Eternaには、テルモが針、人工肺、心臓カテーテルなどで培ってきた加工やコーティングの技術が活用されています。また、製品紹介、手技啓発、医療安全支援などの活動でも心臓血管カンパニーとホスピタルカンパニーが協力して行う予定です。これからも、テルモグループの総合力を生かし、さらなる医療安全への貢献を目指します。
1. 耐キンク性を向上させるため、樹脂の編み込みを施したカテーテルを採用
2. 前胸部に留置するタイプに加えて、上腕・前腕部に留置しても目立たないようにポートを小型化したタイプも品ぞろえ
3. 誤穿刺のリスクを低減するため、超音波ガイド下でも針先が見えやすい超音波対応穿刺針を採用
4. カテーテル挿入時の血液漏れや逆流を防止するために、防止弁付きのシースを採用
5. 血球・血漿タンパクの吸着を抑制し、血液の異物接触反応の軽減を目的とした非生物由来のポリマーコーティングをポート内面とカテーテル内外面に採用
(左)埋込み型薬剤注入システム「DewX Eterna」
(中央)ポートとカテーテル
(右)樹脂を編み込んだカテーテル(プラスチックブレイド構造)
一般的名称 | 長期的使用注入用植込みポート |
販売名 | テルモ インプランタブルポートセット |
医療機器承認番号 | 22500BZX00078 |
希望小売価格(税別) | 73,000円 |
テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。
国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。
テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。