テルモ、日本初の脳動脈瘤治療機器で、新たな選択肢を提供 袋状脳動脈瘤塞栓デバイス「Woven EndoBridgeデバイス」が製造販売承認

2020年1月 8日

 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、2019年12月26日に、脳動脈瘤治療に用いる袋状の塞栓デバイス「Woven EndoBridgeデバイス」(W-EB)*1が、製造販売承認を取得したことをお知らせいたします。
 W-EBは、日本で初めて袋状の塞栓デバイスとして承認されました。保険収載を経て、2020年度の販売開始を予定しています。なお、本製品は、テルモによる操作方法などの説明を受けたうえで、使用経験のある医師によるサポートのもと複数症例を実施した医師のみが使用できます。

 脳動脈瘤とは、血管が盛り上がって瘤(コブ)のようになったもので、破裂すると、脳卒中の一種であるくも膜下出血を起こします。脳動脈瘤の治療は、コブへの血流を遮断する方法がとられます。その治療法には大きく分けて、開頭手術と血管内治療の2種類があります。血管内治療は、脚の付け根などの血管から挿入したカテーテルを通して行われ、現在は、柔らかい金属でできたコイルを脳動脈瘤内に詰めるコイル塞栓術が主流です。
 W-EBは、脳動脈瘤の血管内治療で使用されます。ニッケルチタン製の形状記憶合金が細かい網目の袋状になっており、カテーテルで脳の患部に到達させ、コブの中で広げることで、血液が流れ込むのを遮断する仕組みです。欧州では2010年に、米国では2019年に発売されており、世界で約10,000例の使用実績があります。
 従来のコイルなどでは治療が難しいとされるコブを、有効かつ安全に治療することを目指して開発され、日本では、血管分岐部にあり、かつ、ワイドネック型と呼ばれるコブの入り口が広い症例であって、外科手術が困難な脳動脈瘤が適応範囲となりました*2。また、手技時間は平均20.9分*3で、複数の医療機器を使用する従来法*4よりも短時間での治療が可能になることが期待されています。

 テルモは、「患者さんへの想い」や「イノベーションの追求」を大切な価値観として掲げています。これからも、価値ある製品を医療現場に届け、患者さんのより良い未来の実現を目指します。

  • W-EB留置イメージ

「W-EB」製品概要

一般的名称 中心循環系血管内塞栓促進用補綴材
販売名 Woven EndoBridgeデバイス
医療機器承認番号 30100BZX00268
希望小売価格 未定(保険収載後に決定)

 本製品は、テルモが2016年に買収したSequent Medical, Inc.が開発したものです。現在、同社の開発などの機能は、米国子会社MicroVention, Inc.に統合され、運営されています。

  • *1

    W-EBは日本の愛称で、WEBは米国の登録商標です。

  • *2

    分岐部ワイドネック型の脳動脈瘤の治療は、外科手術(クリッピング術)ではネック部を適切に挟み込みこめず、血流遮断をしづらい症例があること、血管内治療では、複数の製品を組み合わせないと治療ができないなどの課題があります。

  • *3

    本文の「手技時間」とは、「W-EBを留置用カテーテルに挿入してから抜去するまでの時間」を指し、患者さんが治療を受ける時間とは異なります。また、20.9分は承認の根拠となった臨床試験の対象症例における平均時間です。

  • *4

    塞栓コイルで脳動脈瘤を治療する際は、複数本のコイルを使用します。また、分岐部ワイドネック症例においては、塞栓コイルに加えて、アシストステントと呼ばれる医療機器を2本使用することで、コブからコイルが出てこないように支える必要があります。

テルモの開示資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。

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