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プレスリリース 2011年

2011.5.11
Harvest Technologies 社(米国)の買収について
 

テルモ株式会社(以下、テルモ/本社:東京都渋谷区、社長:新宅 祐太郎)の米国子会社、Terumo Americas Holdings, Inc は、外科手術における手術創の治癒促進や細胞治療などの分野で高い技術力を持つHarvest Technologies Corporation(米国マサチューセッツ州、以下、Harvest 社)の全株式取得(以下、本件買収)の手続きを完了しましたので、以下の通りお知らせいたします。

1. 本件買収の背景・意義

心臓外科手術をはじめとする外科手術や整形手術において、手術創の早期治癒や感染予防を目的に、患者自身の血液から成長因子を含む成分(多血小板血漿*1)を採取し、手術創に投与する治療方法が増えています。この治療分野は年率二桁のペースで成長しており、今後も引き続き成長が見込める有望な市場です。

Harvest 社は、遠心分離の高い技術を活用し、短時間で患者自身の血液や骨髄から必要な成分を分離・採取する製品を開発、1999 年に販売を開始し、現在米国内で約3割のシェアを有しています。これまで、心臓外科商品で高いシェアを持つ米国子会社Terumo Cardiovascular Systems 社(米国ミシガン州)が、2006 年から米国で同製品を独占販売してきました。本件買収により、同製品の販売だけでなく、川上の開発・生産を含め一貫したグローバル戦略を組み立てることで、より一層の普及とシェア拡大を目指します。

また、新規分野として、足の動脈が閉塞し血流が滞る病変箇所に患者自身の骨髄細胞を投与することで、血流を回復させる治療の開発を進めており、本年3月、米国FDA から治験開始の承認を取得しました。この治療技術は、重症化した場合に足の切断を余儀なくされるなど、米国だけで約60 万人とも言われる下肢虚血患者への適用が期待されており、患者への負担が少ない治療法として今後の拡大が見込まれます。さらに、心臓血管病変への適用も計画しています。

Harvest 社の持つ高い分離技術は、細胞を用いた再生医療が発展していく過程で重要な技術であり、CaridianBCT 社の買収によって得られた血液浄化、細胞培養技術に加えて、再生医療分野で開発を進めるテルモにとって意義のある技術拡充となります。

テルモは、世界で存在感のある企業を目指し「10 年以内に売上高1 兆円」の実現に向け、低侵襲治療の領域拡大を重点戦略のひとつに位置づけています。本件買収により、新たな低侵襲治療技術を獲得することで、中長期での更なる成長加速を目指します。

*1 多血小板血漿(Platelet Rich Plasma=PRP)
血小板を高濃度に濃縮した血漿(血液から有形成分<血球>を取り除いたもの)。血小板には血管や細胞を修復させる成長因子が多数含まれている。

2. 本件買収の概要

(1)買収対象会社 Harvest Technologies Corporation
(2)買収価格 70 百万米ドル(約57 億円:1米ドル=82 円で換算)
(*)別途2012 年から2015 年にかけ、合計で最大35 百万米ドルのマイルストン払い契約あり。
(3)買収資金 手元資金
(4)テルモ保有Harvest Technologies Corporation 株式の異動予定
  買収前保有割合 0%
買収後保有割合 100%
(5)買収手続き完了日 2011 年4 月29 日

3. Harvest Technologies Corporation の概要

(1)商号 Harvest Technologies Corporation
(2)代表者 Gary Tureski(CEO)
(3)設立 1997 年
(4)本店所在地 米国マサチューセッツ州
(5)主な事業内容 多血小板血漿、濃縮骨髄細胞の採取装置、キットの製造販売
(6)社員数 61 名(2010 年12 月現在)
(7)売上高 25.9 百万米ドル(2010 年12 月期)

4. 業績への影響等

本件買収による業績への影響につきましては、現地における諸法令の確認および会計処理等検討中で
すので、確定次第お知らせいたします。

<ご参考>

多血小板血漿、濃縮骨髄細胞の分離・採取から、治療までの流れ

テルモの開示資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。


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