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 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:佐藤 慎次郎)は、手動接続で使用する腹膜透析システムの新製品に関して、11月末に薬事手続きが完了したことをお知らせいたします。今後、保険収載を経て、2019年2月初旬に発売します。新製品の発売により、製品のラインアップが拡充されます。

 透析液の入ったバッグと接続し、透析液の注入または排出を行うためのチューブである「トランスファーチューブ」に接続完了音がカチッと鳴る「カチットタイプ」を追加し、透析液バッグを外したトランスファーチューブの先端を密封するために使用する「保護キャップ」に持ち手を翼のような形状にした「ウイングタイプ」を追加しました。

 透析を導入する患者さんの平均年齢は、ここ20年間で14歳も高齢化し、2016年には69歳になっています。

 このたび追加した製品は、接続時の持ちやすさ、接続完了の分かりやすさ、接続解除時の菌汚染リスクの低減を目指した機構の搭載により、高齢で腹膜透析を行う方でも、接続が簡単で安全に行えるように変更を加え、この2製品を合わせて「クリックセーフ」として展開します。

 テルモは、1980年に腹膜透析システムの開発に着手して以来、日本における腹膜透析療法の普及と発展に取り組んできました。日本で初めて従来pHが酸性であった透析液をより体液に近い中性に改良した透析液を開発するなど、この分野でイノベーションを主導してきました。

 誰もが安全に、そして長期に腹膜透析療法を行うことができることを目指し、今後も製品開発を進め、患者さんのQOL向上に努めてまいります。

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トランスファーチューブ先端と保護キャップ

製品概要

製品名:キャプディールトランスファーチューブセット(カチットタイプ)
一般的名称:腹膜灌流用回路及び関連用具セット
販売名:キャプディールトランスファーチューブセット
医療機器承認番号:16200BZZ00326000

製品名:キャプディール保護キャップセット(ウイングタイプ)
一般的名称:腹膜灌流用回路及び関連用具セット
販売名:キャプディール保護キャップセット
医療機器承認番号:22400BZX00243000

腹膜透析(PD: Peritoneal Dialysis)とは

 腹膜透析は、慢性腎不全の方が行う腎代替療法のひとつで、内臓を覆う腹膜に囲まれた腹腔内に透析液を注入・貯留し、腹膜を介して血中の不要な老廃物や水分を除去する療法です。透析液を出し入れするためのカテーテルを腹部に埋め込む手術を必要とし、通常、1日に複数回(約4~12時間ごとに)透析液を交換します。

 感染による腹膜炎や長期継続による腹膜硬化症などのデメリットも伝えられていますが、日本では接続システムや中性化透析液によってその問題も緩和されつつあります。

 慢性腎不全で透析を行っている方の平均年齢は、1986年は55.1歳でしたが、2016年は69.4歳になっており、高齢化が進んでいます。

  • 一般社団法人日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」における患者調査より

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    腹膜透析の様子(出典)PDライフ1-2-3

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    チューブ接続方法 ※製品写真は従来品

    (上)トランスファーチューブと透析バッグの接続

    (下)トランスファーチューブと保護キャップの装着

テルモ概要

テルモは、「医療を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ、100年の歴史を持つ医療機器メーカーです。日本に本社を構え、世界160以上の国と地域で事業を展開、30,000人以上のアソシエイト(社員)が革新的なソリューションを届けるために日々働いています。

国産体温計の製造に始まり、設立以来、医療の基盤を支え続けてきました。現在は、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しています。

テルモは、患者さんや医療従事者をはじめ、広く社会にとって価値ある企業を目指します。

プレスリリースは、当社情報をステークホルダーの皆様へ公平かつ適切なタイミングでお知らせするためのものです。文中に含まれる製品情報(開発中のものを含む)は、顧客誘引や医学的アドバイスを目的とするものではありません。
また、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。さまざまな要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。