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プレスリリース 2016

2016年06月14日

テルモ、脳動脈瘤用塞栓デバイスを開発する米国Sequent Medical社を買収
―重点分野である脳血管内治療領域の成長を加速―

 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:新宅 祐太郎、以下「テルモ」)は、6月12日、脳動脈瘤治療に用いる新形状塞栓デバイスを開発し、世界で初めて製品化した米国のSequent Medical社(米国カリフォルニア州、以下「シークエント社」)の全株式を取得(以下「本買収」)するための契約を締結しましたのでお知らせします。
 買収金額は一時金が280百万米ドル、一定の条件達成に応じて支払うマイルストンが最大で100百万米ドルになる見込みです。
 テルモは、今後の新しい成長戦略の方針の1つとして、成長と競争力が期待できる事業分野における世界的プレゼンスを拡大することを掲げております。本買収の脳血管内治療(ニューロバスキュラー)はカテーテル治療に並ぶ重点分野であり、本買収により、テルモグループの成長を加速させます。

1.本買収の意義

 テルモは、本買収により得られる新規治療デバイスの米国市場参入機会を最大限に活用し、市場拡大が見込まれる脳血管内治療におけるプレゼンスの向上を目指します。
 脳血管内治療市場は毎年拡大しており、2018年には約3000億円規模※1になると見込まれています。その中でも、脳動脈瘤治療に使用される新形状塞栓デバイスは、大きな市場拡大が期待されます。
 テルモは、脳血管内治療を重要な成長領域と捉え、2006年のマイクロベンション社(米国カリフォルニア州、MicroVention, Inc.)買収により市場に参入しました。以降、脳動脈瘤治療に使用する塞栓コイルと、関連するカテーテルやステントを中心に製品ラインアップを揃え、総合ニューロカンパニーとしてグローバルで事業を拡大しています。
 シークエント社は、脳動脈瘤治療の新たな選択肢として期待される新形状塞栓デバイスを開発し、世界で初めて製品化を実現しました。2010年には、欧州での販売に必要なCEマーク認証を取得し、既にドイツ、イギリスなどで販売を開始しています。また、米国での販売開始に向けた治験を他社に先駆けて実施しています。世界最大の市場である米国にいち早く導入を図ることで、先行者として、より優位な地位を築くことが期待されます。
 市場規模拡大以上の成長を続けているテルモニューロバスキュラー事業の製品ラインアップに、シークエント社が開発する新形状塞栓デバイスを加えることで、テルモは、脳血管内治療におけるさらなる成長を目指します。

※1:テルモ推定

2.シークエント社の脳動脈瘤治療デバイス「WEB」

 シークエント社が開発している新形状塞栓デバイス「WEB」は、脳動脈瘤の塞栓術治療に使用されます。シークエント社独自の技術により、形状記憶合金が細かく編み込まれており、専用のカテーテルを通して脳動脈瘤に留置されることで、瘤内への血液の流入を抑えます。
 既に販売されている欧州を中心とする地域では、WEBの形状と取扱いの簡便さから、破裂した脳動脈瘤の緊急手術や、既存の塞栓術では治療が難しいとされる血管分岐部に瘤がある「分岐部病変」、瘤の入口部が広い「ワイドネック型」などの症例においても使用され、脳動脈瘤治療の新たな選択肢として期待されています。

説明動画(英語):http://www.sequentmedical.com/technology/WEB_procedure.html

WEB新形状塞栓デバイス「WEB」

WEBWEBを脳動脈瘤内に留置したイメージ図

3.シークエント社概要

会社名:Sequent Medical, Inc.(シークエントメディカル)
代表者:Thomas C. Wilder, President and CEO
設立:2007年
本社所在地:Aliso Viejo, California(米国カリフォルニア州、アリソ・ビエホ)
主な事業内容:脳動脈瘤治療デバイスの開発・製造・販売
社員数:約80人(2016年4月現在)
 http://www.sequentmedical.com/

4.今後の見通し

 規制当局の承認を前提に、株式取得手続きは2016年7月から8月を目途に完了予定です。本買収に伴うテルモの業績、財務状態に与える影響については現在精査中であり、完了次第、速やかにお知らせします。

(ご参考)脳動脈瘤の治療

 脳動脈瘤の治療は、主に瘤への血流を遮断する方法がとられます。その治療法には大きく分けて、手術で頭を開きクリップで瘤をはさむ外科的治療と、脚などの血管から挿入したカテーテルを通して、コイルやステントなどを留置する血管内治療があります。

参照:映像などで脳動脈瘤の治療法を紹介する情報サイト「ストップ!くも膜下出血」
http://terumo-kumomakka.jp/cure/remedy/

coil-flow血管内治療の例(塞栓デバイスとしてコイルを使用する場合)

テルモの開示資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。


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