文字サイズ

プレスリリース 2004年

2004.12.13
テルモ、米国マサチューセッツ総合病院と
光干渉断層撮影装置の共同開発契約を締結

-急性心筋梗塞の予防診断に期待-
 

 テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区)は12月10日、米国マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital,以下MGH)と、心臓冠動脈の診断を行う光干渉断層撮影装置(Optical Coherence Tomography, 以下OCT)の共同開発契約を締結しましたのでお知らせいたします。
この装置が実用化できれば、急性心筋梗塞の主要因と言われている冠動脈内にできる不安定プラークの診断を正確に行うことが期待でき、急性心筋梗塞の予防措置を講じることも可能となります。
商品化は2008年を予定しており、全世界向けに販売してまいります。また売上げは発売から5年後に約100億円を目指してまいります。


  1. 急性心筋梗塞と不安定プラーク
  2.  急性心筋梗塞とは、心臓の筋肉(心筋)に栄養と酸素を送る血管(冠動脈)が何らかの原因で完全に詰まり、心筋が壊死することによって起こる病気です。日米欧で年間約200万人の方が発症し、そのうち3分の1の方が亡くなっています。
    従来この血管の詰まりは、動脈硬化の進展により徐々に血管が狭くなって起こると考えられてきましたが、最近の調査で、実は不安定プラークと呼ばれる「血管壁にできる薄い膜に覆われた脂肪のかたまり」が突然破裂することが主な原因であることが明らかになってきました。従って、この不安定プラークの状態を正確に確認できれば、カテーテル治療や薬物療法など、急性心筋梗塞の予防措置をとることも可能になるわけです。

  3. 冠動脈内診断方法
  4.  現在、冠動脈内の画像診断は主に血管内超音波検査システム(Intra Vascular Ultrasound Imaging System,以下IVUS)が用いられています。これは血管内にカテーテルを挿入し、超音波で血管断層図を撮影する方法ですが、不安定プラークの診断を行えるほど鮮明な画像は得られません。これに対し、次世代の診断技術と言われているOCTは波長の短い「光」を利用するため、IVUSに比べ遥かに優れた解像度を得ることが可能で、不安定プラークの診断方法として期待されています。ただしOCTでは、撮影を行う間、生理食塩水を流してカテーテルの周囲の血液を取り除き、一時的に血流を止める必要があるため、広い部分の診断が行えないという欠点があります。

  5. 共同開発品の特長
  6.  今回テルモとMGHが共同開発を行うOCT装置は、MGH独自の技術により、撮影速度を従来法に比べ数10倍に向上させた画期的なものです。その結果、より短時間で広い範囲の撮影が可能となり、一時的に血流を止める必要もなくなります。この技術が実用化されれば、OCTによる冠動脈診断が広く医療現場に普及することが期待されます。

 テルモは世界的に増え続けている循環器系疾患の治療、診断を、より体に負担の少ない方法で行えるよう、様々なカテーテル商品を開発、提供しております。今後このOCT技術を自社のカテーテル技術と組み合わせることで早期に商品化し、グローバルに販売していきたいと考えております。


(ご参考)

マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)について
ハーバード大学医学部系列病院の中で最大規模の病院。1811年に設立された、全米で三番目に古い総合病院。2003 年度年報によるとベッド数893 床、年間入院患者数約44,500 名、年間手術数約33,000 件。U. S. News & World Report 誌による全米病院ランキングの総合評価ではベスト3にランクインされている。また、マサチューセッツ総合病院は研究開発機関としても世界的評価が高く、ライセンス活動も活発に行っている。2003年度のライセンス契約の件数は約100件、発明件数は約200件であった。

テルモの開示資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。様々な要因により、実際の業績等が変動する可能性があることをご承知おきください。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には、テルモの事業領域を取り巻く経済情勢、為替レートの変動、競争状況などがあります。


Copyright (C) TERUMO CORPORATION, All Rights Reserved.