
朝と夜の決まった時間に、必ず上腕で測ってください。
家庭内で血圧を測定する場合、朝の起床後1時間以内・食前・排尿後、あるいは夜の就寝前に測ってください。入浴や食事の直後は血圧の変動が激しいので避けてください。
特に、朝起きてすぐの血圧測定は大切です。人によっては、夜から明け方にかけて、急激に血圧が上昇するケースがあります。こうした人は心臓病や脳血管障害を起こしやすいことがわかっています。夜眠っている間の血圧は朝の血圧値に表れやすいため、朝の血圧測定が重要なのです。
家庭で血圧を測ろうとする時、さまざまな精神的あるいは肉体的負担がかかることがあるでしょう。たまには家庭内の喧嘩があるでしょうし、コーヒーやお茶あるいは喫煙の影響にも注目すべきかも知れません。しかし、家庭血圧測定指針では、あえて喫煙や喫茶には触れてはいません。なぜなら、それがその人の習慣であるなら、それを含めた血圧を測定しようという考えが根底にあるからです。煙草やコーヒーを禁止するといった条件設定は、かえって測定者に精神的負担をかけてしまうかもしれません。
家庭血圧測定は長い期間に渡って続けてもらうことが大切です。余計な条件設定は、毎日測定しようという意欲を低下させることにつながります。ですから、誰もが容認できる最小限の条件として1-2分の安静としたのです。
家庭血圧の測定は、朝晩それぞれ1回ずつで充分です。
家庭血圧は、朝晩それぞれ1回目の測定値を記入してください。どうしても複数回測定する時は、個々にわかるように記入してください。
外来診療における血圧測定では、一度に複数回測定します。しかし、家庭血圧測定と外来血圧測定はもともと性格の異なるものです。家庭血圧測定は長期間測ることが原則であり、数多い値から平均値をとり得るところに本質があります。一ヶ月や二ヶ月に一度の外来診療における血圧測定は、その度ごとに患者さんの状態が異なり、また実質的に安静を保った後に測定することは困難です。だから外来血圧測定では、一機会ごとに複数回の測定が有効なのでしょう。
朝、晩それぞれ何度も測定すると、どの値をその時点の血圧とするか気になりますね。初回の測定値が高くても2回、3回と回数を重ねると低くなり、ほぼ一定に落ち着きます。安心したいがため低い値を出そうと何度も測る方がいますが、長続きしませんので1回で充分です。治療がうまく進めば、その1回目の高い値も徐々に下がります。
血圧は時々刻々変化するものです。いつも一定の値をとるほうが不自然です。思わぬ高い値が出たからといって、けっして慌てないでください。
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