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設立時から引き継ぐ、社会貢献への志

テルモは、第一次世界大戦の影響で輸入が途絶えた体温計の製造を国産化するため、北里柴三郎博士をはじめとする医師らが発起人となり、1921年に設立されました。

今では身近な体温計ですが、当時は日本国内で衛生意識が普及しつつあったところで、医療現場では、体温計の需要増加に対して供給が追い付かなくなるのではと懸念されていました。当社の設立趣意書には、「国民の健康は国家安定の基礎という見地から(単なる営利事業ではなく)国家的工業である」という趣旨の文言が記されています。テルモ設立の背景にあったのは、良質な体温計を開発することで、当時の日本の人々の健康に、そして社会に貢献したいという志です。これこそが、テルモの企業理念「医療を通じて社会に貢献する」の原点になっています。

その後も時代とともに、感染対策や医療事故の防止、低侵襲治療への要請、医療経済性や患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)の向上など、医療の課題に寄り添い、新たな価値の提供に挑み続けてきました。現在では、160以上の国で事業を展開しており、私たちの考える「社会」は、グローバルに拡がっています。

世界のステークホルダーの皆様と共に

私たちは、企業理念の実現に向けて、1996年に「開かれた経営」「新しい価値の創造」「安全と安心の提供」「アソシエイトの尊重」そして「良き企業市民」からなる5つのステートメントを掲げ、企業活動を行っています。2015年には、今後の経営の方向性を示すグローバルビジョン“Innovating at the Speed of Life”を策定しました。世界中で目まぐるしく変化し続ける医療現場と、患者さんのために、いち早く、イノベーティブで高品質な製品やサービスを開発して、安定的にお届けすることを目指しています。

当社グループでは、企業理念、5つのステートメント、グローバルビジョンに基づき、患者さんとそのご家族をはじめとして、医療従事者、株主・投資家、お取引先、地域社会などすべてのステークホルダーに対し、責任ある企業活動を推進しています。2012年には、国連が提唱している、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に関する10原則からなる国連グローバル・コンパクトに賛同し、署名しました。企業活動がグローバルに拡大する中、コーポーレート・ガバナンスの強化や、各国の法規制遵守の徹底、EHS(事業活動に伴う環境負荷の低減や働く人々の安全と健康の確保)などに力を入れて取り組んでいます。今後は、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」についても、社会および当社グループへの影響度が高い重要な課題を選定し、目標の実現に向けて貢献していきたいと考えています。

人材と組織の活性化を通じて、持続的な成長を目指す

これまで当社グループは、社会・環境・ガバナンスなどのサステナビリティに関わる課題の解消に取り組むに当たって、最適な機能を持つ組織が主体となり、活動やコミュニケーションを行ってきました。2016年12月に発表した中長期成長戦略では、その実行に当たり、「人材と組織の活性化」を変革のポイントとして掲げています。コーポーレート・ガバナンス、EHSの推進、人権やダイバーシティの尊重など、企業と社会のサステナビリティに関わる様々な課題に対し、グループ全体で活動を推進すべく体制を強化し、組織や地域の枠を越えて取り組むことで、新たなイノベーションの契機にしたいと考えています。

テルモは2021年に創立100周年を迎えます。これからも、世界中の医療現場と患者さんに価値あるイノベーションを届け続けることで、社会から信頼され、必要とされる企業として、持続的な成長を目指してまいります。引き続きステークホルダーの皆様には、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。


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